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メガネの度数のほかにも必要な確認があるの?

屈折異常の確認の説明で、近くを見る時に、ピント合わせを変える調節が起こり、瞳が小さくなり、目の向きも内側に向くとお話ししました。非常にうまくできていますね。

 

じつは眼球には6つの筋肉がついていて、眼を動かしています。左右で12本あることになります。

この筋肉がうまく連動することで、どの方向を見ても両目で一緒に見られる仕組みになっています。

この6本の内の1本は、眼のくぼみの奥からではなく、鼻側の上についている滑車というフックに引っかけて前から引っ張っています。また、眼球も頭蓋骨の窪みと微妙にづれて、6本の筋肉が関連して眼の動きのコントロールができる仕組みになっています。

実によくできていて、進化のたまものだと思います。

またさらに12本を束ねてコントロールできているのは、眼の中心の黄班部といわれる視力の最も出る部分と、後頭部の視中枢とが一つの空間を創りあげているからだと言われます。

野球のフライをとれるのも、文字を追いかけていくことも、この両目を一緒に使く機能がうまく働いているおかげなのです。

これを両眼視機能とよんでいます。

 

メガネを作る時に、指標を見ながら、片目を隠したり外したり、左右交互に隠されたりしたことはありますか?

またペン先を見て、ずっと鼻の頭まで見るように指示されたことはありますか?

あるいは手に持った指標を右上や左下などに動かすのを追いかけたことはありますか?

これらは予備検査といわれ、お客様の困っていることを多角的に確認させていただいている手順になります。

 

突然ものがだぶって見えたり、片目が見えにくくなったりする大事な症状もありますが、日常の眼が疲れる原因がこの両方の眼を一緒に快適に使える機能がうまく働いていないことも多く見受けられます。

屈折異常であったり、眼を使う習慣であったりもしますが、この機能は、訓練でも改善できる部分もあります。

 

先ほどどの方向を見ても一つに見えることの素晴らしさをご説明しました。

目の前にあるものが、同時に、ひとつに、そして立体感をもって見えることで、眼の機能は最高の状況で使えていることになります。

 

ただ苦労している方も実は多いのです。

両目で見ている時は、ひとつに見えていても、その状態を保つためにストレスがかかっている人がいます。

 

じつは私も外斜位といって、両目ではまっすぐひとつに見ていますが、片目を隠している状態では、その眼は外の方に遊んでいます。でも両方の眼に刺激があれば、両目で見ています。

ただこの状態は眼を内側に向ける努力をした結果なのです。

この状態は学生のころからあったはずで、次の行を読もうとして同じ行にもどったり、本を読んでいてもすぐ眠くなったりしていました。

典型的な外斜位の症状ですが、眼鏡学校に行くまではそれが原因だったとは気づきませんでした。

どのくらいバランスが取れていなかったかが分かったのは、アメリカのオプトメトリースクールに行くまでかかってしまいました。25歳のころでした。ずいぶん遠回りをしたものです。

両目を内側に向ける輻輳の訓練や、プリズムという補助の処方もあって、現在は快適ですが、先年左右の視力が違っていた時は、両眼視の大事さを再体験することになりました。

 

話が私事に外れてしまいましたが、両目の共同運動を確認するカバーテストやNPC、向き運動などから発見できて、お困りの原因に繋がっていることもあるのです。

 オプトメトリースクールのシンボル IUをうまく組み合わせています。
 オプトメトリースクールのシンボル IUをうまく組み合わせています。